口から始まる老化のサインを見逃さないで オーラルフレイルを予防しよう
介護を必要としない“健康寿命”の延伸を目指す日本社会。その中で注目されているのが「オーラル(=口腔)フレイル(=虚弱)」の予防です。きちんと理解して、生活の中でしっかり意識していきましょう。
【教えてくれたのは…】
香川県歯科医師会広報部理事 塩田等さん
「オーラルフレイル」って?
高齢者が要介護状態になる前段階で適切な介入を行えば、回復可能な期間があることが分かっています。この段階をフレイル(虚弱)といいます。例えば、
体重減少=意図しない年間4.5~5㌔㌘以上の体重減少
疲れやすい=何をするのも面倒だと週に3、4回感じる
歩行速度の低下
握力の低下
身体活動量の低下
などといった症状から判断されます。
これら全身のフレイルの前の変化として現れるのが口の機能低下で、具体的な症状としては
滑舌低下
食べこぼし
わずかなむせ
かめない食品が増える
口の乾燥
などが挙げられます。歯科医師会ではこのわずかな変化を「オーラルフレイル」と呼び、80歳で20本の歯を残そうという「8020(ハチマルニイマル)運動」に加えて、2015年からは「オーラルフレイル」を新たな国民運動として啓発活動を行っています。
オーラルフレイルの予防、ケアや治療
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全身のフレイルの予防
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健康寿命の延ばす可能性へ
8020運動×オーラルフレイル予防
1989年の8020運動開始当初における80~84歳の達成率は約7㌫でしたが、2005年には21.2㌫、2016年には51.2㌫になりました(※厚生労働省歯科疾患実態調査より)。自分の歯でかむ大切さを理解し、実践した結果といえます。 歯の本数が少なくかみ合わせが十分でない人は、要介護状態になるリスクが高くなることが分かっています。しかし8020を達成できなくても、きちんとかむことができる義歯(入れ歯)などを使用し、口の中の状態を良好に保つことで、リスクを大きく軽減できることも分かっています。 “口の健康から体の健康を支える”ということを歯の本数で示す8020運動に対し、「オーラルフレイル予防」はさらに多面的に口の機能を捉え、単純に「かむ」ことだけでなく、舌や口唇、頬などが協調して「咀嚼(そしゃく)」する、「嚥下(えんげ=のみ込む)」することも含めた考え方といえます。8020運動の延長上にあるのが、オーラルフレイルの概念です。
早期発見が大事!オーラルフレイルの予防
予防には健康な歯と口を保つことが第一。正しい歯磨きで普段から口のケアに気を配る、歯が欠けたり痛んだりしているところや、かみ合わせができない部分、かみ合わせの違和感などをそのままにしておかないことが大事です。また初期症状(左上参照)は、周囲の人はもちろん、本人も気付きにくいもの。見逃さないためにもかかりつけの歯科医による定期的なチェックが必要です。 平均寿命と健康寿命の差を縮めることは社会的な課題。そのためにも「オーラルフレイル」を高齢者本人や家族がしっかり理解し、早期の介入、適切なケアや治療、予防に努めましょう。
香川県県民公開講座
高齢者の健康寿命
― 鍵は“食力”と“フレイル”予防 ―
東京大学高齢社会総合研究機構教授・飯島勝矢さんによる、オーラルフレイルをテーマにした講演会。入場無料。定員200人。
日時:9月5日(水)午後3時~5時
場所:香川県歯科医療専門学校7階・8020ホール(高松市錦町2―8―37)
申し込み方法:参加者全員の氏名(フリガナ)、性別、年齢を明記して、
TEL 087(822)4948または
メール=sysope@kashi.or.jpを送信
※8月29日(水)必着
TEL:087(851)4965 香川県歯科医師会(高松市錦町2―8―38)
作って楽しい、履いて気持ちいい、オシャレ布草履
K.Kカンパニー
素材や色合わせに工夫を凝らした、オシャレな布草履を制作する手芸グループ「K.Kカンパニー」。現在は3人のメンバーで活動中です。材料の布はイメージに合わせて購入したり、お気に入りの洋服や着物をリユースしたり…。年に一度のグループ展で、作りためた作品を展示・販売しています。代表の竹内美代子さんは「自分で作ったものを自分で履く喜びをみんなで楽しんでいます。その気持ち良さは、一度履くと手放せないですよ」と布草履の魅力を語ります。 ほかにも、足指を鍛える、水虫防止、外反母趾予防、足音がしない…など、布草履のメリットは盛りだくさん。5本指ソックスを履けば冬場もOKだそう。汚れたら洗濯して繰り返し使えるのもポイントだといいます。一足にかかる時間は初心者で4~6時間ほど。作り手のセンスが盛り込まれた布草履は、プレゼントにもおすすめ。作品の在庫があれば、展示期間以外でも分けてもらえます(1足1500円~)。
問い合わせ:TEL 090(5148)2576 K.Kカンパニー・ 素(そ)さん
香川の県木&県花のオリーブがジュエリーに!
ネックレス(1万9980円)・ピアス(9990円)
神戸三宮に拠点を置くジュエリーブランド「FRAU(フラウ)」から、幸福のシンボル「オリーブ」をモチーフにしたジュエリーが登場。オリーブの実をみずみずしいペリドットで表現したオリジナルデザインは、高松在住のデザイナーによるもの。細かい木目は職人が手作りで細工を施しました。ペリドットは8月の誕生石なので、今の季節にぴったり。気持ちがハッピーになれるジュエリーで、さりげない夏のおしゃれを楽しんで。
問い合わせ:TEL 087(851)8755 FRAU KOBE JAPAN 香川高松店(高松市丸亀町12―2)
箱を開けた瞬間の愛らしさは格別
讃岐かがり手まり おいり小箱(3780円/箱サイズ6.7㌢×6.7㌢、6.3㌢)
讃岐かがり手まりの土台を作る技術で一つひとつ作られたカワイイ手まりは、おめでたい「おいり」をイメージ。伝統的工芸品でありながら、洋風でポップな感じがとっても新鮮。カラフルな色は末広がりの8色使いで、17個の手まりが入っています。箱を開けた瞬間の愛らしさは格別で、ずっと眺めていたい気分。県外の人へのお土産にも喜ばれそう。爽やかな香りがフワリと広がる、岩佐佛喜堂のオリジナルお香入りです。
問い合わせ:TEL 087(822)4277 讃岐かがり手まり保存会(高松市西の丸町12―8)