あなたの家族は大丈夫? 今、特殊詐欺の半数は“預貯金詐欺”です
新型コロナウイルス感染症の影響は、私たちの日常生活に大きな変化をもたらしました。不安や恐怖で平常心をなくしつつある時、気を付けたいのが詐欺被害です。全国民を対象とした「特別定額給付金」の手続きをはじめ、新型コロナウイルスを入り口とした特殊詐欺には特に注意を。中でも近年、被害件数が急増している〝預貯金詐欺〟について、詳しく教えてもらいました。
取材協力
香川県警察本部生活安全企画課
香川県消費生活センター
高松市消費生活センター
新型コロナに便乗した悪質商法に注意
今年1月~5月末に香川県消費生活センターおよび高松市消費生活センターに寄せられた、新型コロナウイルス感染症に関連した相談件数は約340件。さまざまな情報が飛び交う不測の事態に、不安や疑問を抱える県民からの相談が相次ぎました。内容は、全国的に不足していたマスク関係、各種イベントのキャンセル、空気清浄器や食品の悪質商法など多岐にわたります。県消費生活センターでは「契約や購入の際には内容をきちんと確認するとともに、新型コロナに便乗した悪質商法には十分注意を」と呼びかけます。少しでも「怪しい」「おかしい」と思ったら、すぐに家族や公的機関に相談するようにしましょう。
● 香川県消費生活センター
☎︎087(833)0999
香川県庁東館2階
月~金曜の午前8時半~午後5時
● 高松市消費生活センター
☎︎087(839)2066
高松市役所1階 市民相談コーナー隣
月~金曜の午前8時半~午後5時 ※高松市民対象
今年に入ってからの被害額はすでに3376万4000円
急増する“預貯金詐欺”とは?
新型コロナウイルスの感染拡大により特殊詐欺が横行しています。その中で増えているのが“預貯金詐欺”です。今年1月から特殊詐欺の手口の一つに加わった言葉なのででピンとこないかもしれませんが、現在は特殊詐欺事件の半数を“預貯金詐欺”が占めています。 大まかな手口は、金融機関や市町の職員、警察官などになりすました犯人が自宅に現れ、巧みな話術でキャッシュカードや通帳を預かります。信用して預けると、気付いた時には預貯金がすべて引き出されてしまっていた…というものです。被害額が大きいのも特徴です。
防止策は
電話はすぐに切る
犯人はあの手この手で会話を長引かせ、その間に別の犯人が自宅にやって来ます。電話を切らせないのは、他人に相談するタイミングを与えないためです。
絶対にキャッシュカードや通帳を渡さない(見せない)
キャッシュカードや通帳をだまし取る手口のほかに、カードが不正利用されているので止める必要があるなどと持ち掛け、カードを確認するふりをして偽物とすり替えるという手口も発生しています。
絶対に暗証番号やマイナンバーを教えない
金融機関や市町の職員が暗証番号やマイナンバーを聞くことはありません。