暮らしHOW TO vol11
大根のおろし方
暮らしに役立つ情報を調べるシリーズ、今回のテーマは“大根おろし”。焼き魚に天ぷら、これからまだまだ鍋物にと、和食には欠かせない薬味の一つですが、辛かったり、水っぽくなったり・・・簡単なようで意外と難しいとの声も。そこで、おいしい大根のおろし方を教えてもらいました。
基本は2つ
- 繊維は断ち切る
- 細胞は壊さない
葉から先にかけて縦に走る繊維を、直角に断ちきるようにすりおろしましょう。この時、一定方向にゴシゴシではなく、丸く円を描くように大根を動かし、おろし金の刃がランダムに当たるようにすることがポイントです。
また、力加減にも注意。「大根おろしは女性がやるべし」そんな言い伝えを聞いたことはありませんか。これは、優しい力加減の方がおいしい大根おろしになる、という意味。強すぎる力でおろすと細胞まで壊してしまい、せっかくのうま味が台無しに。おろす時は優しく、力を入れすぎないように気をつけて。
プロのおろし方拝見
バットにすまきを敷き、その上におろし金を置いて、楽な姿勢でおろします。余分な水分はすまきの下に流れるので水切りも不要です。
どの部分を使うとおいしいの
大根は葉に近いほど、水分が多く甘みも強いので大根おろしに向きます。反対に先の方は、水分が少なく繊維もしっかりしているため、大根おろしには不向きです。
どんな道具がおすすめ?
おすすめは「銅製のおろし金」。しかも機械製ではなく、ひと目ひと目手打ちされたものがベスト。手打ちによる不規則な刃並びが、細かすぎず粗すぎないちょうど良い食感を作り、細胞を壊さずうま味を閉じ込めることができるのだとか。ちょっとお値段は張りますが、刃が傷んだら修理もできるので、長く使える優れものです。ほかにステンレス製のおろし金やセラミックのおろし器など、いろんな種類がありますが、どれもおろし方を気をつけるだけで、味が違ってくるので実践してみて。(撮影協力:石﨑金物店 電話087(851)2281)
おろすのは、食べる直前に
大根おろしは、おろした直後が一番おいしい状態だそう。時間がたつごとに甘みもうま味も失われるので、食べる直前におろすように心がけて。
教えてくれたのは
ロイヤルパークホテル高松・座敷割烹「錦」料理長 恵比須敏美さん