豆の王様は”旬”と”鮮度”が命 ソラマメ前線 接近中
しょうゆ豆でおなじみのソラマメは、「若返りの野菜」といわれるほど栄養豊富。されど、香川に出回るのはGWごろからひと月程度。しかも、「おいしいのは3日間」というぐらい鮮度が落ちやすい。このはかなき初夏の味を悔いなくご堪能あれ。
いっぱい作って、いっぱい食べる地産地消の代表選手
その昔、麦を育てる間で栽培されていたというソラマメ。香川県統計書によると、1932年の香川のソラマメ栽培面積は1888㌶。一方、今日の全国ソラマメ作付面積は約2070ヘクタール(農林水産省)。現在、国内全体で作られているのに近い量を、当時の香川一県だけで栽培していたと考えると驚きです。 香川県の農家では、今でもソラマメを盛んに栽培。季節の郷土料理「押し抜きずし」には欠かすことのできない存在です。旬が短い豆の王様。最高のタイミングで、県内に多く流通するほか、作り手自身の家で食べられたり、近所に配られたり。地域に深く愛されています。
【取材協力:高松市市場業務課主査、シニア野菜ソムリエ 末原俊幸さん】
塩ゆでだけじゃない!おいしい食べ方紹介します
教えてくれたのは「なぁ~ちぇ」主宰、野菜ソムリエ 池田奈央さん
ソラマメごはん
ソラマメはさやから出し、沸騰した湯で2分~2分半下ゆで。薄皮をむいておく。※余熱でも火が通るのでゆで過ぎないこと。
材料(6人分)
ソラマメ200グラム程度、米2合、あみエビ30グラム程度、しょうゆ小さじ1、みりん小さじ2、塩小さじ1/2 米を洗い、調味料+水(合わせて2合になるように)を入れ、ソラマメ、あみエビを加えて炊く。
ソラマメのチーズソテー
フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、ソラマメを軽く炒める。塩、黒コショウで味付けし、仕上げに粉チーズを加えて火を止める。*粉チーズを入れたら、混ぜずにチーズが少し溶ければ完成。
主役?脇役? こちたもおすすめ!
そら豆醤油で作ったつゆ (300ml) (小売価格600円)
ソラマメと食塩だけで作った「そら豆醤油」を県と共同開発。みそやポン酢などに続き、今春「そら豆醤油で作ったつゆ」が完成しました。食物アレルギー表示対象27品目の原材料不使用。北海道の昆布、九州産のかつお節でだしをとり、すっきりとした味わいに。「らびっと」(高松市松福町)でも販売。
そら豆のベーコンチーズロール(205円)
黄緑色のソラマメがびっしり。オニオンソテー入りで甘みのある生地に、ベーコン、ドライトマト…ブラックペッパーがアクセントに。
そら豆せんべい (100グラム200円)
「堅パン」でおなじみの老舗菓子店。シンプルで、ソラマメの塩味が程よい「そら豆せんべい」にもファン多数。昔ながらのガラスケースから量り売り。オリジナル紙袋も渋い。